【キャタピラーとトランプ関税】米国株市場に波紋、追加関税で2025年の業績影響が拡大へ

スポンサーリンク

Caterpillar Inc.(ティッカー:CAT)キャタピラーとはどんな企業?

企業概要

Caterpillar Inc. はアメリカ・イリノイ州デアフィールドに本社を置く世界最大級の建設機械メーカーで、1925年設立の100年を超える歴史を持つ企業です。

主な収益源と事業モデル

製品・サービス基盤

  • 3つの主要事業セグメント
    Caterpillarは「Construction Industries(建設)」「Resource Industries(資源・鉱業)」「Energy & Transportation(エネルギーと輸送)」の3つの事業分野に大別されます。さらに、金融サービスを提供する「Financial Products」セグメントも有しています。
  • 主要製品群
    建設用重機(ブルドーザー、油圧ショベル、ホイールローダーなど)、鉱山用機器、建設・資源産業用のエンジンや発電機、ディーゼル‐電力車両などを手がけています。
  • ディーラー網による販売とサービス
    世界中に広がる販売網を通じて、新品・中古機器の販売、レンタル、さらに部品販売やアフターサービスを提供しており、収益の一部を安定的に支えています。

デジタル化・技術連携

  • 先進技術の導入
    テレマティクスや予測保守プラットフォームによる遠隔監視、データ解析などによって、稼働効率の向上を支援しています。
  • 持続可能性と新素材への取り組み
    最近では、電動マイニング機器「R1700 XE」用のリチウムイオン電池と、そのリサイクルを促進するRedwood Materialsとの提携により、サステナブルな循環型ビジネスモデルへのシフトを進めています。

金融サービスとライセンス収入

  • Cat Financial や保険提供
    顧客への資金調達支援や、機器購入のためのリース・ローンサービスを通じて収益を得ています。
  • ブランドライセンスによる追加収入
    建機機器だけでなく、CATのロゴや商標を使ったアパレル、モデル品、スマートフォンなどのグッズ製品を他社にライセンス供与しています。

キャタピラー株が米国株市場で下落

米建機大手キャタピラー(CAT)は、2025年に予定されているトランプ関税の影響について、新たに試算を引き上げました。木曜遅くに提出された書類によれば、第3四半期における関税コストは5億~6億ドルに達する見通しで、これは当初8月5日時点で示された4億~5億ドルの予測を1億ドル上回る内容です。

この発表を受け、金曜早朝の米株市場ではダウ平均株価とS&P500先物が小幅下落する中、キャタピラー株はダウ構成銘柄の中で最も下げ幅を拡大しました。投資家にとって、追加関税のインパクトが業績を直撃する懸念が高まった格好です。

追加関税の背景と拡大要因

キャタピラーによれば、今回の想定以上の影響は「8月5日以降に発表された追加説明と追加関税」が主因とされています。特に注目されるのは、トランプ大統領が8月15日に署名した大統領令です。

この命令により、鉄鋼とアルミニウムへの既存の関税が400以上の製品ラインへ拡大。建設機械に多用される金属製品の調達コストが跳ね上がることは避けられません。

物流会社キューネ・ナーゲル・インターナショナルのブライアン・ボールドウィン氏はLinkedInで次のように述べています。

「基本的に、光沢のあるもの、金属的なもの、あるいは鉄やアルミニウムに少しでも関連するものであれば、おそらくリストに載るだろう」

この発言からも、関税リストの対象範囲が極めて広く、キャタピラーをはじめとする製造業への打撃が拡大していることが分かります。

キャタピラーの試算:影響総額は最大18億ドルに

キャタピラーは、トランプ関税による2025年通期の総コスト影響を15億~18億ドルと予測しています。これは8月5日時点での「13億~15億ドル」からさらに引き上げられたものです。

関税コストの上振れは、利益率の圧迫やサプライチェーン戦略の見直しを迫る要因となります。投資家にとっては、キャタピラーの収益構造に長期的な逆風が吹くリスクが強まったといえるでしょう。

特に建機市場は世界的に競争が激しく、関税コストを販売価格に転嫁しきれない場合、キャタピラーの競争力低下シェア喪失リスクも懸念されます。

米国株市場への影響

今回のキャタピラーの警告は、個別企業の枠を超えて米国株市場への影響を与えています。

  1. ダウ平均株価への影響
    • キャタピラーはダウ工業株30種平均の象徴的銘柄の一つ。株価下落はインデックス全体を押し下げる要因となる。
  2. 関税リスクの再評価
    • トランプ大統領による追加関税は、他の製造業・輸出関連株にも波及。特に自動車や産業機械メーカーは同様のリスクを抱える。
  3. 投資家心理の冷え込み
    • 米国株市場では、関税拡大が企業収益を直撃するとの見方から、リスク回避姿勢が広がりやすい。

まとめ

トランプ関税によりキャタピラーが直撃を受ける象徴的存在であることを浮き彫りにしました。

  • 第3四半期の関税影響:5億~6億ドル(従来予想より1億ドル増)
  • 2025年通期の影響:15億~18億ドル(従来予想13億~15億ドルから上方修正)
タイトルとURLをコピーしました