【米国株とトランプ関税】控訴裁判所が違法判決、株式市場への影響は?

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トランプ関税に司法が待った

米国株投資家にとって、政策リスクは常に相場を揺さぶる要因です。特にドナルド・トランプ大統領の関税政策は、これまで株価の大きな変動を引き起こしてきました。そんな中、連邦控訴裁判所が金曜遅くに下した判決は、市場に新たな衝撃を与えました。

判決は「トランプ関税の大部分は違法である」と認定。これはトランプ政権が経済政策の柱として進めてきた関税戦略に司法が異議を唱えた形であり、米国株市場にとっても大きな転換点となり得ます。


違法とされたトランプ関税の中身

米連邦巡回控訴裁判所は、国際緊急経済権限法(IEEPA)を発動して一律10%の基本関税を課した措置について、トランプ大統領が権限を逸脱したと判断しました。

  • 撤廃対象
    • ほぼ全ての国に対する一律10%の関税
    • カナダ、中国、メキシコなどに対する追加関税
  • 維持対象
    • 鉄鋼や銅など、セクター別に定められた関税

判決は7対4の多数意見で支持され、トランプ関税の主要部分が無効とされたのです。

ただし、判決の適用範囲が「すべての輸入業者」に及ぶのか、それとも「訴訟当事者のみ」に限定されるのかは未確定です。このため、裁判所は下級審に差し戻し、10月14日まで関税を一時的に有効としました。その間にホワイトハウスは最高裁への上訴を検討する見通しです。

国際緊急経済権限法(IEEPA)とは?

アメリカには「もし外国との関係で大きな危機が起きたら、政府がすぐに対応できるようにするための法律」があります。その一つが IEEPA(アイイーパ) です。

1977年に作られたアメリカの法律で、大統領に「外国との経済取引を止めたり制限したりできる特別な力」を与えています。

IEEPAを使うと、大統領は次のようなことができます

  • 特定の国や企業との 貿易を禁止する
  • 特定の人や組織の アメリカ国内の資産を凍結する
  • 輸出や輸入の制限をかける

つまり「経済的な武器」を使って相手国や組織にプレッシャーを与えるための法律です。

ただし、大統領が勝手にいつでも使えるわけではありません。

  • 国際的な脅威や非常事態」があると判断されたとき
  • その非常事態について 議会に報告しなければならない

たとえば「テロ組織にお金が流れているから止める」とか「ある国がアメリカにとって危険な行動をしているから制裁する」といった場合に発動します。


米国株市場へのインパクト

この判決は、米国株市場に複雑な影響を与える可能性があります。(織り込んでる?)

  1. 短期的な不確実性
    トランプ関税が即時撤廃されるわけではないため、当面は関税コストを織り込んだ企業業績予想が続きます。一方で、最終的に関税が違法と確定すれば、輸入業者には数百億ドル規模の返金が発生する可能性があります。これは一部企業にとって業績改善要因となり、株価押し上げ材料となり得ます。
  2. ドル資産と為替市場
    判決後、トランプ大統領が「アメリカは破滅する」と強い言葉で反発したこともあり、市場では一時的にリスク回避の動きが強まりました。ドル安・円高が進めば、米国株市場に投資する海外投資家の動向にも影響します。

トランプ政権の対応と今後の展開

トランプ大統領は自らのSNS「トゥルース・ソーシャル」で、今回の判決を「極めて党派的で誤った決定」と批判し、「もし関税撤廃が認められれば米国は破滅する」と強硬姿勢を示しました。

一方、ホワイトハウスのデサイ報道官は「大統領は合法的な権限を行使している」とし、最終的な勝利を期待すると表明。最高裁での争いに持ち込む構えです。

仮にトランプ政権が敗訴した場合でも、他の既存の貿易権限を活用して関税を再導入する可能性が高いとみられています。しかし、その場合でも数カ月にわたる不確実性が米国株市場を覆うことは避けられません。


投資家が注目すべきポイント

米国株投資家にとって、今回の「トランプ関税違法判決」が示すのは以下の3点です。

  • 司法リスク:大統領権限による経済政策は、裁判所の判断次第で不意に覆される可能性がある。
  • 返金インパクト:関税撤廃が最終確定すれば、輸入企業の収益改善が期待される。
  • セクター選別:関税撤廃で恩恵を受ける産業と、引き続き負担を抱える産業の二極化が進む。

まとめ

今回の判決は、トランプ関税の大部分を違法と認定した歴史的な判断です。とはいえ、関税は当面継続され、最高裁での最終判断を待つ必要があります。

投資家にとって重要なのは、米国株市場がこの不確実性をどう織り込み、どのセクターに資金が流れるのかを見極めることです。短期的にはボラティリティが高まる可能性がある一方、長期的には「関税返金」や「国際貿易正常化」が株価上昇の追い風となるシナリオも考えられます。

また荒れそうですね。

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