トランプ大統領による関税政策が、再び世界経済を揺るがしています。当初10%とされていた一律関税が、わずか一日で15%へと引き上げられる異例の展開となりました。

【結論】一律関税は15%へ。トランプ氏の強気姿勢が鮮明に
トランプ大統領は世界全体に課す新たな関税率を「15%」に設定すると発表しました。
当初、10%への引き上げが報じられた翌日、トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」でさらなる上積みを表明。最高裁判所によって過去の関税の一部が無効化された直後の動きであり、司法の判断に即座に「法的根拠のすり替え」という力技で対抗した形です。
なぜ今、関税率が急上昇しているのか?
今回の急激な方針転換には、主に3つの背景があります。
- 司法判断への対抗措置 最高裁が「国際緊急経済権限法(IEEPA)」に基づく従来の関税を無効としたため、トランプ政権は別の法的権限を根拠に新たな関税を再構築する必要に迫られました。
- 外交・軍事的緊張の激化 イランへの攻撃懸念が高まっており、地政学リスクが原油価格を押し上げています。トランプ氏はこれを「米国の利益を守るための交渉カード」として利用している側面があります。
- 経済的レバレッジ(交渉力)の強化 150日という期限を設け、高率な関税を突きつけることで、欧州連合(EU)やその他の貿易相手国に対し、米国に有利な二国間協定の締結を急がせる狙いがあります。
市場の反応と懸念される「逆風」
現状、市場と国際社会には以下のような具体的な影響が出ています。
- エネルギー価格の急騰 イラン情勢への懸念から原油価格が跳ね上がっており、民間信用不安も相まって世界経済の不透明感が増しています。
- 株価の奇妙な動き 先週金曜日の株価は一時上昇しましたが、これは「当初の関税が15%ではなく10%に留まったこと」への安堵感によるものでした。土曜日の「15%引き上げ発表」を受け、次週の市場は波乱が予想されます。
- EUの抵抗 トランプ政権はパートナー国に二国間協定の遵守を求めていますが、EU側は合意を先延ばしにする構えを見せており、貿易摩擦の長期化は避けられない見通しです。
【まとめ】火曜日に新関税が発効。今後の注視ポイント
最後にあらためて結論を述べますと、トランプ大統領は法的・外交的な壁を力で突破し、15%という高率関税を強行する構えです。
この新関税は、多くの例外項目を含みつつも、来週火曜日には発効します。政権当局者は「今後数ヶ月以内に、より強固な法的根拠に基づいた追加関税を決定する」と明言しており、現在の15%という数字すら、さらなる増税への通過点に過ぎない可能性があります。
不確かな法的根拠に基づいているとの指摘もあり、今後も訴訟リスクは付きまといますが、トランプ氏の「即応力」が世界経済のボラティリティ(変動性)を極限まで高めているのは間違いありません。
