【日本株市場】高市トレードが活発化、不動産・防衛・原発関連株に資金集中

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高市トレードとは?日本株市場に広がる期待と警戒

9月8日の日本株市場では、石破茂首相の辞任表明を受け、次期自民党総裁の有力候補とされる高市早苗前経済安全保障担当相に注目が集まりました。市場では「高市トレード」と呼ばれる動きが広がり、金融引き締めに慎重とみられる高市氏の姿勢を背景に、不動産や防衛、原発関連など幅広い業種が買われました。

日本銀行による追加利上げの可能性が低下するとの思惑から、低金利メリットを享受する不動産株が大きく上昇。一方で、金利上昇が収益拡大につながる銀行株は軟調に推移しました。

不動産株が16年ぶり高値、銀行株は逆行安

トピックス100 日足

東証33業種のうち、不動産業指数は一時前週末比3%高の2414.44ポイントを記録し、2007年以来の高値を更新しました。対照的に銀行業指数は一時1%安となり、セクター間で明暗が分かれました。日本株市場全体ではTOPIXが一時1.3%高の3146.58と、日中ベースで過去最高値を更新。投資家の視線は「ポスト石破」を決める総裁選に集中しつつあります。

MACDはクロス&短期的に上昇しそうな動きをみせていますね。

なおJNN世論調査によると、次期首相にふさわしい人物として小泉進次郎農相と高市早苗氏が上位に挙げられており、政治と市場の動きが密接にリンクしています。

高市トレードが示す注目セクター

市場関係者によれば、高市氏が総裁に選出されれば日銀による利上げは後ずれし、借入コストが下がることで大規模設備投資を行う企業や不動産セクターに追い風が吹くとみられています。

三菱重工業 日足

さらに、高市氏が掲げる「国防強化」と「原子力発電推進」の姿勢を背景に、防衛関連や原発関連銘柄にも買いが集まりました。具体的には、防衛関連でIHIが一時4.8%高、三菱重工業が4.6%高まで上昇。

東京電力HD 日足

原発関連では、東京電力ホールディングスが3%高、日本製鋼所が3.6%高、木村化工機が4.7%高を記録しました。

助川電機工業 日足

次世代エネルギーとして注目される核融合関連銘柄の助川電気工業は、一時ストップ高となる18%高の4570円まで買われる場面もありました。出来高も伴っていますね。

日本株市場の今後の焦点

今回の「高市トレード」は単なる一時的な値動きではなく、日本株市場が政治リスクと期待をどのように織り込むかを映し出す重要な局面です。新総裁が誰になるかによって金融政策や成長戦略が左右されるため、投資家は引き続き総裁選の行方と市場の反応を注視する必要があります。

日本株市場は、政治の不透明感と期待感のはざまで揺れ動きながらも、新しい成長シナリオを探る展開が続きそうです。

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