なん・・・だと?
子供に手帳を持たせるだと?
勉強しない子には1冊の手帳を与えよう!というなんとも斬新な本を発見しました。
勉強しなさい!というのは逆効果の場合がある。ならば”やるべきことをやりなさい!”と言いかえてみて。それでもダメなら手帳を持たせなさい。
ということです。
手帳を持たせるとどうなるんだろう?
著者:石田勝紀さん
タイトル:勉強しない子には1冊の手帳を与えよう!
使い方】勉強しない子供に1冊の手帳を与える理由(メリットは?)
子供に手帳を持たせて何を書かせるのか?
これは社会人と一緒!
スケジュールであったりToDoであったりと、やるべき事を書かせましょうとのこと。
子供のやるべき事とは本書では、勉強、手伝い、宿題、約束事などをさしています。
私も手帳はかなり使いますし、思考の整理をする際には必須と思っていますので、妙な納得感がありました。
そして子供に手帳を持たせるメリットを3つ挙げています。
・プラスの心に繋がる
・学力向上に繋がる
・道徳、倫理、秩序を覚える
子供の手帳には具体的にどんなことを書くのか
さて子供の手帳ですが、具体的にどんなことを書いていけばいいのでしょうか。
まず書くべき内容ですが、
①行動に繋がることを書かせるのが良いとされています。行動というのは、つまり”~する”ということで、いわゆるTODO・・・お手伝いをする、勉強するなんかがこれに該当します。
行動に関しては習慣化が目的となってきます。
②道徳・倫理・秩序などを育てたい場合は約束事などを書かせると良いそうです。
家庭のルールを決めることで人格の育成に役立つというもの。
習慣化すると
例えば、勉強を習慣化すると苦痛ではなくなるそうです。そして1日のルーチンに入るため自然に学力向上を狙えますよってことですね。
ちなみに人がある行動を習慣化するには平均で66日必要だそうです。
約3ヶ月ですね。
習慣化のコツとして大人がTVをみてグダグダしている時間を何かスキル習得時間に充てたいとした場合、仕組みを作ることが大切と言われています。例えば、TVの電源コンセントを外しておくなどがこの仕組みに当たるそうで。TVを見ようとしたら、その面倒なひと手間をすることが億劫になり、しぶしぶですがやるべきこと(スキル習得へ)意識が向くという感じですね。
他にはSNSの時間を減らしたい・・・など例にあげると、毎回ログアウトしログインするにはアカウントとPWを入力しなければならない仕組みを作るのもこれに該当します。とある本で学んだ事例によると、極論、毎回アプリを削除したらこれを達成できるとのこと。
手帳に関しても自身を行動させる仕組みづくりという点では類似ですね。具体的な運用方法は後述します。
計画性も身につく
子供はこのTODOを実行することにより、計画性をみにつけることができます。
これは大人も一緒ですが、思考の整理、優先順位の決定は早いうちに身に着くととても便利ですし子供の力に繋がります。参考例として記事を載せておきます。
本書ではADHD(注意欠陥・多動性障害)と診断されたお子さんの思考整理に繋がり自身で計画をたてれるようになった。親子関係もよくなったという事例が紹介されており、人によっては効果が高いケースがあるということです。
人格の育成
手帳のスケジュールに沿って習慣づけをすることや、学力が向上すると子供が自信をもち勇気をもって一歩踏み出すことができるようになってきます。
これに副産物として道徳であったり、倫理観が得られると考えられています。
約束事を3~5個つくって1週間守れたかどうか。ここをチェックするようにするのが良いそうです。
後述する手帳の運用において、達成感を得ることで自分はできるんだ!存在価値があるんだ!という自己肯定感を高めることができます。
この自分自身の存在価値を認めることができる人は人間の土台がしっかりとしている為、些細なことで揺るがないと言われています。この基盤がしっかりしていないと、なにか事あるごとに一喜一憂し常に感情が揺らぎ場合によっては自信を持てず、人の成長・人格の育成という意味では自身を勇気づけることが難しくなるようです。
この辺の成長、つまりプラスの心に繋げることができます。
子供手帳の運用方法
左図のようにTODOとして宿題であったり、約束事の帰ってきたら手洗い・うがい、お風呂掃除などの手伝いを例として書き込みました。
そして子供がやるべきことを記載し、できた事は赤ペンで消してあげます。ただしできなかったことに関しては消さないで日曜日をバッファとして、ここで消化するように促します。
ここで重要なのは結果もそうですがプロセスをきちんと褒めてあげること。
褒め方についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
ポイント制を導入する
本書ではポイント制の導入を勧めているようです。デメリットとしてポイントをもらうための習慣になってしまう懸念、目的がすり替わってしまう懸念が考えられますが、この場合は赤線だけでも良いと書かれています。
結果ではなく行動(プロセス)に対するポイント評価(本を読んだり、勉強したこと)をすることで学力テストの結果が向上したという研究結果もあるそうです。(中室牧子 学力の経済学)
このポイントについては赤線1本で1ポイントで○○ポイント溜まったら図書券、貯金、寄付にするなど、工夫してみるのが良いとのこと。(もちろん教育方針でポイントの累計だけとか、そもそもポイント制にはしないのもあり)
記述のなかで、月々のお小遣いについて、月額制ではなく努力成果(ポイント制)にすることがいいのではないかと書かれていました。
この点、私はとても面白いなと思いました。
ポイント制の注意事項として2点、
1 ポイント交換の対象をモノにしないこと
2 仮に実行できないことがあっても減点しないこと
ポイント交換の対象をモノにしないこと
ポイント交換をモノにしてしまうと、短期的には効果があるかもしれませんが、そのモノを獲得した達成感でモチベーションが下がってしまうかも。
習慣化をするには、短期ではなく長期をみることが望ましいため別の方法を推奨していました。
確かに、自身の経験からもテストで100点取ったら○○のゲームを・・・なんてやってましたが、手に入れた瞬間、勉強→ゲームに意識がスライドしていましたね(;^ω^)
仮に実行できないことがあっても減点しないこと
子供が”次はやりきるぞ!”という意気込みを込めるように仕向けるのが大切であって、そもそも習慣化ややる気を出させていくのが前提です。
なので減点すると子供はよけいに勉強や自主的に動くことが嫌になってしまうかも。
できた部分を褒める。できなかったところは次頑張ろうでOKです。
どんな手帳が良いか
本書では子供が気に入った手帳を購入するのが良いとされています。
これも一つのモチベーションを上げる手段なのかもしれません。参考までにアマゾンの売れ筋ランキングのリンクだけ貼っておきますね。
まとめ
子供に手帳を持たせ、やるべき事をスケジュール管理させることで習慣化による学力向上が見込める。そして達成感による自己肯定感を高めること、プラスの心を育成することができる。これらの副産物として道徳・倫理・秩序なども養われる期待がある。
私は子供にあろうことかiPadのノートページを使わせてしまいました。
別の意味で興味津々なようです(;´・ω・)
もっともっと詳しく知りたい場合は是非読んでみてください。